ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室時々アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

「少年の日の思い出」の思い出その①


それにしても、考えて見れば毎年何万人という中学生が読み、そしてもう何十年も続いているのだから、「少年の日の思い出」とか「故郷」とか「走れメロス」とか、ものすごいロング&ベストセラーなんですね。日本のほとんどの人が読んでいる、と言っても過言ではない。世界一のベストセラーは「聖書」だと聞いたことがありますが、日本だったら間違いなく教科書の中の作品、でしょうね。(「オッペルと象」→「オツベルと象」は無くなりましたが。しかしなんで名前変わったんだろう?)逆に言えばこれらの教材を取り上げるのは、かなり勇気が要りますね。きっと私の知らないところで、微に入り細に入り研究されていることだろうし。そうことを知らぬ存ぜぬで、好き勝手書くため「自己満へそ曲がり流」を名乗っております。(←ひでぇケツのまくり方)

さて、「少年の日の思い出」は、いうまでもなく日本語訳なので、原文のニュアンスとは違っているところもあるでしょうし、日本語訳そのままで読解しても、ヘッセの意図と違ってくる可能性があることは重々承知です。それを踏まえたうえで、幾つか授業の中の思い出と、自己満へそ曲がり流の読解について触れていきたいと思います。

毎回の授業の中で必ず投げかける質問が幾つかありますが、まずはQ1、「母親に諭されて、行きたくなかったエーミールのところに行きました。するとエーミールは『誰かがクジャクヤママユをだいなしにしてしまった、悪いやつがやったのか、あるいは猫がやったのかわからない』と言いました。どうやら主人公がやったことには気づいていないようです。さて、あなたならどうしますか?」・・・私自身が「薄汚れた心の持ち主」なので、リアルだったらかなりの確率で「猫のせい」にするだろうなぁ、と思いつつ(ひでぇ奴だな)生徒に聞くと、やはりなんというか荒れた元気の良い学校だと「猫のせい」「悪いやつのせい」にする割合が高かったような気がします。ところが一番近くに聞いた学級だと、(そんなにお上品な学校でもないのですが)猫や悪いやつのせいにする生徒が2~3人しかいなくて、「ちゃんと自分がやったと言う」という生徒が圧倒的に多かったし、「私だったら猫のせいにするけど?」と投げかけると、リアルに引かれてしまいました。(よごれつちまつた悲しみに・・・)そんな中、かなり昔の生徒に、とてつもなくナチュラルボーン嘘つき読解力と創造力のたくましい子がいまして、こんな内容のことを言いました。

「猫のせいにします。主人公はつぶれた蛾を戻したときに、前羽が一つなくなっていることに気づいているので、エーミールに『さっき猫がクジャクヤママユの前羽みたいのをくわえて歩いているのを見たから、ひょっとしたら君のを盗ったんじゃないか?と思って来てみたんだ。やっぱりそうか。あの猫めぇ!』とか言えば、夜にいきなりエーミールの家に来たことも、チョウを見せてくれと言ったことも、ごく自然にごまかせると思います。」

・・・だ、そうです。聞いていた他の生徒は「おお~っ!?」とどよめきましたし、私も「うーん、鋭い読み取りだ。」と一応褒めましたが、正直この子の将来が心配です。頭は良かったけど、詐欺師とかになってないだろうなぁあの子?・・・では、次回は授業の中で必ずする発問その2について書いてみようと思います。

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どう考えてもこんなのがこっちに飛んできたら逃げ惑うわ